2023年9月、ついに半導体工場「ラピダス」の工事が千歳にて始まった。 工事における作業員不足や機材確保の問題など、いろいろな課題を抱えての船出のようである。
そのなかで、操業後の水確保の記事が出ていたが、苫小牧からの工業用水利用や河川水利用などの検討を進めているとのこと。
そもそも、この水資源の根本的な量は大丈夫なのか。 今年、本州では雨不足によるダムの貯水量が極端に減っているとの報道があり、何年かに一度は、取水制限や節水のお願いが報道されている。
北海道では、水不足問題を聞いたことがないが、これには冬期間の降雪が大きな役割を果たしている。山間部の降雪はGW後まで残雪として残り、気温上昇とともに表面水や地中に浸透した湧水が集まり、ダムや河川に供給される。雪での貯水・広大な地中での保水・ダムでの貯水など、「北海道の自然」と「インフラ」の両面で、水資源が効率よく確保されていると感じる。
グラフ1は直近10年ほどの降雪量を表しているが、年ごとに上下変動があるが、近似線(赤破線)を入れてみると、何となく右肩下がりの小雪傾向になり、水資源の確保という視点から見ると、気になるところである。
近年の異常気象の中で、雪の降り方が今後、どう変わっていくか分からないが、できれば都心で少なく、山間部とスキー場で多い降り方をしてもらえると良いのだが・・・。