需要供給と不動産価格


 ミクロ経済学の論理では、財の価格は需要と供給によって決定されます。しかしながら、現実社会ではその通りにはならないというか、それ以外の要素が多く影響します。例えば土地や建物といった不動産の価格がこれにあたります。不動産の鑑定評価は、需要供給の他、土地の大きさや形、交通利便性、周辺環境などによって形成されます。他にも、金利の影響もあります。これは、不動産という高額な財を購入するために借入金を原資とすることが多いためで、金利が低いと価格は上昇し易くなります。住宅ローンの場合も金利が低下すると月の支払額が減少し、トータルの借入余力が大きくなります。
 他方、実需ばかりではなく、期待や思惑も価格に影響する場合があります。プロ野球移転で上昇した北広島。半導体で上昇中の千歳。今後は、これらの周辺の恵庭、苫小牧といったエリアの値動きがどうなるのか。実需と期待、今後の展開に注目したいです。